いい天気だよ
驚いて目を見開いた千菜は、すぐにふにゃっと笑い

「コウくん、ギュッってして?」

て両手を広げた。

「返事はくれないのかよ」

苦笑いで両手を広げ『おいで?』と言うと、千菜が腕の中にすっぽりと入ってきた。

胸に頬をすりよせる。

千菜がよくやる甘える仕草だ。

「ちーな、返事くれないの?」

名残惜しさを感じながらも体を離し、顔を覗きこむ。

「千菜?オレを見て?」

目を伏せたままの千菜に不安を感じていると

「…コウくん。私…コウくんの奥さんになりたい…してくれる?」

潤んだ瞳で見上げられ、そんなこと言われたまらなくなる。

「可愛い、千菜」

強く抱き締めると、抱き締め返してくれる。

「千菜、オレの奥さんになって?ずっと一緒にいよう」

「うん、なる!ずっとずっと一緒だよ?」

腕の中で、千菜はまた『ありがとう』とつぶやいた。














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