雲の国の話
先生は片手であたしの頬をさすって
また口と口を重ねた
すると
急に眩しい光があたしを照らした
「せ、先生!なにこれ!?」
「今までありがとな」
「先生……?」
先生は
あたしの手を離した
そうするとあたしの体が浮いて
先生からどんどん離されていった
「せ、先生!」
あたしも涙が出てくる
「泣くな!!」
先生はあたしに向かって思い切り叫んだ
「お前が外の世界に行くと
外の世界の人はもっと幸せになれるんだ!
だからずっと元気でいてくれよな!」
そう言って先生は最後の言葉を残して
あたしは光の射す方へどんどん吸い込まれて行く
「せんせぇぇーーー!!!」
End……