八天王とわたし
「親父‼」
お兄ちゃんがお父さんに向かって怒声を浴びる
《ドクン》
   こ わ い
「ごめ、ごめんなさっ」
打ちつかれる鼓動の音がとても速い
過去の出来事が頭のなかで再生される
「鈴菜!」
わ た し が わ る い
「ヒュウッ」
陸と知らない人が私の背中を優しく撫でる
「ゆっくり息して」
「ヒュッ、ケホッケホッ」
く る し い
いままで、一番ひどいな……
私が悪い子だからかな 「ふっ、そんな仮病、私には通用せんぞ」
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