オフィスに彼氏が二人います⁉︎
するとちょうどウェイターさんが「ご注文はお決まりですか?」とやって来る。
動揺してメニューを決めるどころじゃない私と久我くんの分も、時山部長が注文してくれる。
同じセットを三つと、別々の種類のワインを三つ頼んでくれたようだけど、何を頼んでくれたのかはよくわからなかった。
ウェイターさんが去った後、時山部長が再び口を開く。
「まあもちろん、確信があったわけじゃないよ。疑惑が確信に変わったのは、この間、君たちの会話をちょっと盗み聞きさせてもらったからなんだ。だから久我くん、君の気持ちは他の人にはバレていないと思うよ。安心しなさい」
「え、あ……」
「動揺してるのはそこじゃないって? 大丈夫だよ、俺はまだ嵩元さんから返事をもらってない。俺がフラれて、彼女は君とくっつく可能性だってある」
そう言いながらも、時山部長は余裕たっぷりの笑みを崩さない。
きっと、私の気持ちが久我くんに向いてはいないことも確信しているんだ。
でも、だとしたら私の気持ちは時山部長に向いているわけでもないということもわかっているはず。
ということは……どういうこと?
戸惑いながら、おずおずと時山部長に視線を向けると、彼とバッチリ目が合う。
彼はすかさず、ニコ、と素敵な笑みを返してくれる。
うぅ、誰もが振り向く美形な上司が自分だけにこんな笑顔を向けてくれたら、どうしても心臓がドッキンと反応してしまう……。
だけどこれが恋っていうわけでもない。
すると時山部長は、こんなことを言い出した。
「本題。嵩元さんの気持ちが俺と久我くんのどちらかに固まるまで……
三人で付き合おうか」
……はい?
動揺してメニューを決めるどころじゃない私と久我くんの分も、時山部長が注文してくれる。
同じセットを三つと、別々の種類のワインを三つ頼んでくれたようだけど、何を頼んでくれたのかはよくわからなかった。
ウェイターさんが去った後、時山部長が再び口を開く。
「まあもちろん、確信があったわけじゃないよ。疑惑が確信に変わったのは、この間、君たちの会話をちょっと盗み聞きさせてもらったからなんだ。だから久我くん、君の気持ちは他の人にはバレていないと思うよ。安心しなさい」
「え、あ……」
「動揺してるのはそこじゃないって? 大丈夫だよ、俺はまだ嵩元さんから返事をもらってない。俺がフラれて、彼女は君とくっつく可能性だってある」
そう言いながらも、時山部長は余裕たっぷりの笑みを崩さない。
きっと、私の気持ちが久我くんに向いてはいないことも確信しているんだ。
でも、だとしたら私の気持ちは時山部長に向いているわけでもないということもわかっているはず。
ということは……どういうこと?
戸惑いながら、おずおずと時山部長に視線を向けると、彼とバッチリ目が合う。
彼はすかさず、ニコ、と素敵な笑みを返してくれる。
うぅ、誰もが振り向く美形な上司が自分だけにこんな笑顔を向けてくれたら、どうしても心臓がドッキンと反応してしまう……。
だけどこれが恋っていうわけでもない。
すると時山部長は、こんなことを言い出した。
「本題。嵩元さんの気持ちが俺と久我くんのどちらかに固まるまで……
三人で付き合おうか」
……はい?