オフィスに彼氏が二人います⁉︎
彼氏ができたと言っても、これは人に話せるような出来事ではない。
それは久我くんにとってもそうだし、提案者の時山部長にとっても同じことだろう。
だから、職場ではこれといって大きな変化はなかった。
毎日営業室で顔を合わせる久我くんとはいつも通りだし、時山部長に関してはたまにオフィスの廊下ですれ違うくらいで二人きりになることはほとんどないから、これまたいつも通りだった。
そんなわけで、あの夜に告白されてからも普段通りの日々を送り続け、丸一週間。
明日は土曜日。
と言ってもデートのお誘いがあるわけでもなく。
私、本当にあの二人と付き合ってるのか?
三人で付き合うって一体どういうことだったんだ?
と、そんなふうに考えていた、定時五分前。
プルル、プルル、という無機質な音が隣で響く。
私のデスクの電話が鳴っていた。
誰だろう? 内戦ランプがついているからお客様ではなくて社員だろうけど……。
「はい。嵩元です」
電話に出ると、受話器の向こうから【お疲れさま。時山です】という声が聞こえ、一気に心臓がバックンと脈打つ。
「おおおお疲れ様ですー!」
確かにちょうど時山部長のことを考えていたタイミングではあったけど、まさか電話がくるなんて思っていなかったし、激しく動揺してしまう。
【嵩元さん。今から俺が何を言っても、仕事の電話のフリをしてね?】
電話の向こうの時山部長からそんなことを言われる? 仕事のフリ? 仕事の内容の電話じゃないの? そう思っていたら。
【明日、デートしよう】
と、そんなことを言われた……。
それは久我くんにとってもそうだし、提案者の時山部長にとっても同じことだろう。
だから、職場ではこれといって大きな変化はなかった。
毎日営業室で顔を合わせる久我くんとはいつも通りだし、時山部長に関してはたまにオフィスの廊下ですれ違うくらいで二人きりになることはほとんどないから、これまたいつも通りだった。
そんなわけで、あの夜に告白されてからも普段通りの日々を送り続け、丸一週間。
明日は土曜日。
と言ってもデートのお誘いがあるわけでもなく。
私、本当にあの二人と付き合ってるのか?
三人で付き合うって一体どういうことだったんだ?
と、そんなふうに考えていた、定時五分前。
プルル、プルル、という無機質な音が隣で響く。
私のデスクの電話が鳴っていた。
誰だろう? 内戦ランプがついているからお客様ではなくて社員だろうけど……。
「はい。嵩元です」
電話に出ると、受話器の向こうから【お疲れさま。時山です】という声が聞こえ、一気に心臓がバックンと脈打つ。
「おおおお疲れ様ですー!」
確かにちょうど時山部長のことを考えていたタイミングではあったけど、まさか電話がくるなんて思っていなかったし、激しく動揺してしまう。
【嵩元さん。今から俺が何を言っても、仕事の電話のフリをしてね?】
電話の向こうの時山部長からそんなことを言われる? 仕事のフリ? 仕事の内容の電話じゃないの? そう思っていたら。
【明日、デートしよう】
と、そんなことを言われた……。