オフィスに彼氏が二人います⁉︎
「そういえばこのキッチン、ホコリ一つないし、ピカピカ。掃除もちゃんとしてるんだね〜」
薔薇の形のかわいすぎるハムを口にしながら、辺りを見回してそんな感想を言ってみる。
一人暮らしだから物が少ないとはいえ食器棚もきちんとしているし、久我くんって掃除も出来るんだなぁ……。
そう思って、素直に褒めたつもりなんだけど。
「ん? んん……」
久我くんは急に苦い顔をして私から視線を逸らし、曖昧な返事をする。
どうしたんだろう? 褒められるの苦手? でも今さっき料理を褒めたらうれしそうにしてたし……。
不思議そうに彼を見つめていると、「早く食おうぜ」と若干不自然に話を逸らそうとする。
でもその時、彼の視線が一瞬だけ私の背後に向かったのを見逃さなかった。
……ははーん。もしかして。
彼が私から目を逸らしている隙に、私は姿勢を少し傾けて、自分の背後に左手を伸ばす。
背後には襖がある。キッチンがそこまで広くないから、椅子に座りながらでも手を伸ばせば襖に届く。
「えいっ」
「あっ!」
伸ばした左手で襖をガラッと開ける。
襖の向こうのお部屋は、洗濯物やら雑誌やらでごちゃ〜っとしていた。
ゴミまではないものの、キッチンとは違ってかなり乱雑だ。
「……料理が好きだからキッチンだけは気を遣ってるんだけど、基本的に掃除苦手なんだよ」
観念したような表情で、久我くんが溜め息を吐きながらそう言った。
薔薇の形のかわいすぎるハムを口にしながら、辺りを見回してそんな感想を言ってみる。
一人暮らしだから物が少ないとはいえ食器棚もきちんとしているし、久我くんって掃除も出来るんだなぁ……。
そう思って、素直に褒めたつもりなんだけど。
「ん? んん……」
久我くんは急に苦い顔をして私から視線を逸らし、曖昧な返事をする。
どうしたんだろう? 褒められるの苦手? でも今さっき料理を褒めたらうれしそうにしてたし……。
不思議そうに彼を見つめていると、「早く食おうぜ」と若干不自然に話を逸らそうとする。
でもその時、彼の視線が一瞬だけ私の背後に向かったのを見逃さなかった。
……ははーん。もしかして。
彼が私から目を逸らしている隙に、私は姿勢を少し傾けて、自分の背後に左手を伸ばす。
背後には襖がある。キッチンがそこまで広くないから、椅子に座りながらでも手を伸ばせば襖に届く。
「えいっ」
「あっ!」
伸ばした左手で襖をガラッと開ける。
襖の向こうのお部屋は、洗濯物やら雑誌やらでごちゃ〜っとしていた。
ゴミまではないものの、キッチンとは違ってかなり乱雑だ。
「……料理が好きだからキッチンだけは気を遣ってるんだけど、基本的に掃除苦手なんだよ」
観念したような表情で、久我くんが溜め息を吐きながらそう言った。