オフィスに彼氏が二人います⁉︎
自動ドアをくぐって建物の中に入ると、エントランスには小さな音でクラシック音楽が流れ、天井には煌びやかなシャンデリアが垂れていて、程よく空調が効いていた。まるでホテルだな、と思った。
エントランスホールの先にもう一枚自動ドアがあり、なんとか探し出したマンションの電磁キーを時山部長に渡すと、それを使ってそのドアが開いた。
三人でエレベーターに乗って、七階へ。
時山部長のお部屋はその階の真ん中辺りの場所だった。
「鍵開けるから待っててくれる?」
そう言って時山部長は先ほどのカードキーを再び取り出す。
あれ? お部屋の前まで送り届けるだけのつもりだったんだけどな。待ってて、ということは、中でお茶でも、ということだろうか? 久我くんも一緒だし、時山部長が良いのならそこまで問題はないなかもしれないけど……。
ていうか時山部長、さっきまで鞄の中のカードキーを出すことも辛そうだったのに、今は行動が素早い。そう言えばエレベーターを降りてからは私の支えなくても歩いていたし。
体調が良くなったのかな。でもこんなに早く回復するものかな?
「さ、どうぞ上がって」
そう言われ、一瞬だけ久我くんと目を合わせる。
でも、恋人以前に上司からのお誘いとあって、断りづらい。
「おじゃまします……」
私と久我くんは声を揃えてそう言うと、時山部長が開けてくれた玄関からお部屋の中へと上がらせてもらった。
エントランスホールの先にもう一枚自動ドアがあり、なんとか探し出したマンションの電磁キーを時山部長に渡すと、それを使ってそのドアが開いた。
三人でエレベーターに乗って、七階へ。
時山部長のお部屋はその階の真ん中辺りの場所だった。
「鍵開けるから待っててくれる?」
そう言って時山部長は先ほどのカードキーを再び取り出す。
あれ? お部屋の前まで送り届けるだけのつもりだったんだけどな。待ってて、ということは、中でお茶でも、ということだろうか? 久我くんも一緒だし、時山部長が良いのならそこまで問題はないなかもしれないけど……。
ていうか時山部長、さっきまで鞄の中のカードキーを出すことも辛そうだったのに、今は行動が素早い。そう言えばエレベーターを降りてからは私の支えなくても歩いていたし。
体調が良くなったのかな。でもこんなに早く回復するものかな?
「さ、どうぞ上がって」
そう言われ、一瞬だけ久我くんと目を合わせる。
でも、恋人以前に上司からのお誘いとあって、断りづらい。
「おじゃまします……」
私と久我くんは声を揃えてそう言うと、時山部長が開けてくれた玄関からお部屋の中へと上がらせてもらった。