私がここに来たわけ
事の始まり
「あの子はなんてみにくいお顔をしているのかしら」

「本当ね。あんな子と同じ空気を吸うのも気が引けるのに、同じ屋敷なんてねぇ。」




「霞月‼早くなさい‼遅れたらわたくしあの方になんて言われるか…。霞月‼」

「は、はいっ!すみませんっ!」




「はあぁ。無事に今日も終わりました。お母さま、霞月は何処へ行っても役立たずなのでこざいましょうか。ああ、お母さまがいらっしゃったら…。いいえ。わたくしはお母さまを頼りにせず、一人で頑張ってまいります。お母さまにご迷惑をかけないように。…お母さま、今わたくしを見ていらっしゃったらわたくしはこう申します。霞月は頑張ります。見ていてくださいね。」


「うっうっ…。お母さま、お母さま…。」

「何故わたくしを置いて、わたくしが行けないところへ行ってしまったの?」

「みんながわたくしをみにくいとおっしゃるの…。何故?わたくしは何か悪いことをしました?」

「こんなことなら別のところへ行きたい…。」



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