トンボ
出会い
「ね~ナナ~春期講習どうする?」
「とりあえず受けないで様子見る?
予備校とかよくわかんないし」
「んだな~」
私は青田奈々。
18歳。
今一緒に予備校のパンフレットを見ているのが、
松野由紀。
18歳。
春休みの最中。
私たちは卒業したはずの高校の進路指導室にいる。
4月からは予備校生。
志望大学に入るために一年間みっちり勉強するのだ!