トンボ
予備校の寮に帰って夜ご飯を食べている時のこと。
「ここ一緒にいい?」
色白で華奢な女の子が私たちに声を掛けてきた。
「お~大歓迎!!一緒に食べるべ!」
社交的なマツが返事をした。
私もチラッとその子を見て微笑みかけた。
「うちの名前は松野由紀!
マツって呼んで!高校のときそう呼ばれてたし」
「私は青田奈々。ナナって呼び捨てでいいよ♪」
その子は嬉しそうに頷いて話し出した。
「マツとナナ、よろしく!
私は林亜矢。全然知ってる人がいなくて寂しいんだ。
仲良くしてね」
「アヤ~こっちこそよろしく!」
「よろしくね」