まわりみち

ダンス部

「ごめん、遅れた」

「みんなまだ練習してないから」

「じゃあ早く着替えて始めよう」

「OK!」

私たちが参加しているダンス部は由緒あるクラブ。

今までに卒業したセンパイたちは、いろいろな方面で活躍している。

私自身、ダンスに磨きをかけたくて入部したんだ。

「今日はどうする?」

「ハウスやりたいな」

「後でブレイキングもしようよ」

「わかった。じゃあ始めようか」

私たちのグループは4人。
このメンバーで文化祭などの行事に参加してる。

MDデッキから、リズム感の溢れる音楽が流れる。

音に合わせて、ステップを踏んでいく。

全ての振り付けが体中を駆け抜けていく。

「杏子、また上手になってんじゃん」

「そう?」

「ダンススクールに通ってると、差がつくよね」

「そんなことないよ…」

「あっ。杏子、照れてる〜」

「照れてないよ。あっ、琴乃」

「何?」

「今度、ダンススクールの発表会があるんだけど…。遙祐、来てくれるかな?」

「たぶん来てくれると思うよ」

「本当?」

「うん、本当」

「遙祐が来てくれるなら、練習がんばらなきゃ」

「そうだね…」
< 6 / 14 >

この作品をシェア

pagetop