先生、もっと抱きしめて
「全くお前は……どんだけ自由なんだよ」
と言いながら、マツタクはポケットからアメを出して、私の目の前に転がせる。
「マスカット味、かわいーい」
「味にかわいいとかあるのか……?」
「食べていい?」
返事を待たずにピリリと破き、コロンと丸いキャンディーを口に入れる。
甘い。甘い。甘くて、少し甘酸っぱい。
マスカットの味。
マツタクがくれた、味。
「これで脳に糖分送って、勉強だ」
「はあーい」
それからは、本当に真面目に勉強をした。
先生は、合間に仕事をしたり、職員室に戻ったりしていたけど、私も先生も、昨日までより落ち着けた。
それは、教室じゃなくて数学準備室に移ったからかもしれない。
教室はカーテンだけど、ここは白いブラインド。
隙間から夕陽が漏れて、キラキラして、きれい。
と言いながら、マツタクはポケットからアメを出して、私の目の前に転がせる。
「マスカット味、かわいーい」
「味にかわいいとかあるのか……?」
「食べていい?」
返事を待たずにピリリと破き、コロンと丸いキャンディーを口に入れる。
甘い。甘い。甘くて、少し甘酸っぱい。
マスカットの味。
マツタクがくれた、味。
「これで脳に糖分送って、勉強だ」
「はあーい」
それからは、本当に真面目に勉強をした。
先生は、合間に仕事をしたり、職員室に戻ったりしていたけど、私も先生も、昨日までより落ち着けた。
それは、教室じゃなくて数学準備室に移ったからかもしれない。
教室はカーテンだけど、ここは白いブラインド。
隙間から夕陽が漏れて、キラキラして、きれい。