仕事に一生懸命。だけど、これまでの恋愛経験の乏しさからか恋に不器用な主人公。それは、経験値の低さから相手のアプローチさえもわからない鈍感ぶり。そして、そんな彼女を見ながら、ひそかに気にかける社長。
身勝手な彼氏からの別れから、一人試写室で映画を見ていたその時から二人の関係は動き出していく。
読んでいると、社長のところどころの彼女への想いが見え隠れしている。でも、それには気づかない主人公。それが読んでいるこちらからしたら、ツボでした。
主人公は社長の気持ちが見えずに戸惑っているのだけど、こちらからはその心情は丸わかり。だから、安心して読めていました。
そして、実は社長に振り回されていると思っている主人公だけど、実際は自分が社長を振り回しているという――…
温かくて切なくて、だけど、ドキドキさせられる甘酸っぱい大人のラブストーリーでした。