【完】雨ふって、恋、始まる。
「あ……そういう意味だったのか」
「どんな意味だと思ったの?」
「よくわからなかったです……あなたの体を自由自在に扱えるとかそんなことを妄想してしまいました……」
「扱ってみる?」
「……え?」
「でも__君に僕が、扱えるかな?」
そういって微かに笑うその表情が、なんともまた色っぽいではないですか……!
「さて、行こう」
「どこに?」
「キミについてくよ」
……へ……?
「わたしは、とりあえず買い物を置きに帰らなきゃ……」
「じゃあ、それで」
「……うちに、来るの?」
「ダメ?」こてんと頭を傾けて、わたしを見おろす。
本田美琴、中学三年生。
ある日、雨の中
魅惑のオーラを放つ男の子に出会いました。