幼なじみとさくらんぼ7/8
人混みを2列ずつに並んで、前に田村くんと美樹ちゃん。その後ろに私とハチ。
ふたりは中学校の先生のことや部活のことを話していて、私が心配する必要なんてないぐらい、とてもいい雰囲気。
今日をキッカケに、ふたりの間になにかが始まればいいな。恋なんて私には無縁だって半年前は思ってたのに、もう誰かの恋を応援する立場にいる。
恋をしたからこそ、恋をしてほしいと思った。
そういう恋愛の楽しさを教えてくれたのは、隣にいる大切な彼氏のハチだ。
「私も浴衣、着てきたらよかった?」
美樹ちゃんがあまりに可愛いから、ちょっと後悔。
「うーん。でも絶対足痛いとか言いそう」
「あーうん。言うね確実に」
17年間、一緒にいるからハチはなんでもお見通しだ。
「でも足が痛くなってもいいなら、来年は着てよ。その時はふたりきりだよ。今から約束」
ハチが可愛い顔でニコリと笑う。
ああ、本当に困るなあ。
私、どんどんハチを好きになってる。
こんな関係になるなんて、ちょっと前は考えられなかったのに。
でも多分、遅くても早くても私たちは結局こうなってたんじゃないかって今は思う。
ハチと幼なじみになった時点で、きっと私の運命は決まっていた、なんてちょうど大袈裟すぎ?
ハチのポエミーが移ったのかもしれない。