きみ
久しぶりの実家。

3年ぶりだ。

じいちゃんの葬式以来。

台所が綺麗になっていてリフォームするって言っていたことを思い出した。

「ただいま~」

「おかえり~なんか亮が帰ってきたんよ。」

母さんは帰ってきたばかりの父さんにそう告げた。

「なんでや?」

「知らん。」

父さんがリビングにいる僕のところに来た。

「亮、おかえり。どしたんや急に。」

「帰ってきたくなった。ここに住むから。」

「まぁ、ええけどなんかあったんか?」

「無いよ。こっちに帰ってきたくなった。」

「ほうか。」
< 12 / 20 >

この作品をシェア

pagetop