いつかの涙をずっと
もうこの時にすでに、私の気持ちは、奏斗に向いていたのかもしれない。
だけど、その気持ちを認めるということは、
翔との別れを示していた。
"気持ちは、嬉しい。けど、私大丈夫だから。"
"でも、今の瑠奈見てるの俺辛いよ。"
なんで、
なんでそんな事言うの。
"ほんと、大丈夫だから。"
そう、大丈夫。勘違いだ。
ドキドキと、鳴り止まない鼓動を押さえようと、イヤホンを刺し、音楽を流す。
〜Aaー好きになっちゃいそう、わた
思わずイヤホンを耳から外した。
なんでこんな時に限って、、、
「翔、良いの?とられちゃっても、、」
返事のこない、翔とのトーク画面を見ながら、ボソッと呟いた。
そんな私の呟きが伝わったのか、珍しく、翔からLIMEがきた。
"なぁ、今日久しぶりに電話しない?"