いじめっ子には愛の鎖を
「どうしたんだ、今井君。
珍しく動揺して」
赤木さんの声が降りかかる。
「もしかして君も、藤井さんを狙っているのか?」
「……俺には彼女がいますから」
淳太君はそう答え……机の下の緑茶を雑巾で拭くあたしの手を握る。
だめだよ、こんなところで!
そう思うが抵抗も出来ず、真っ赤になりながら淳太君の手を感じていた。
触れるたび好きになる、話すたび好きになる。
あたしはこんなにも淳太君が好きなんだ。