いじめっ子には愛の鎖を
「藤井さんの上司の、課長の赤木です。
藤井さんといつかは結婚したいと思っています、と」
予想以上のその言葉に、
「えぇ!?」
あたしは大声を出していた。
オフィスの視線を一気に浴び、赤くなって座り直す。
冗談じゃない、赤木さん、何てことを言ってるの?
「そっ……それで、あたしの両親はどう言っていました?」
恐る恐る聞く。
手がピリピリ震えていた。
赤木さんはさらに胸を張ってあたしに告げる。
「よろしくお願いしますと丁寧に頭を下げてくださった」