いじめっ子には愛の鎖を






「藤井さんの上司の、課長の赤木です。

藤井さんといつかは結婚したいと思っています、と」



予想以上のその言葉に、



「えぇ!?」



あたしは大声を出していた。

オフィスの視線を一気に浴び、赤くなって座り直す。




冗談じゃない、赤木さん、何てことを言ってるの?






「そっ……それで、あたしの両親はどう言っていました?」




恐る恐る聞く。

手がピリピリ震えていた。


赤木さんはさらに胸を張ってあたしに告げる。




「よろしくお願いしますと丁寧に頭を下げてくださった」


< 134 / 235 >

この作品をシェア

pagetop