いじめっ子には愛の鎖を










淳太君はしばらく頰を押さえて俯いていた。

そして、



「痛ぇ……なにが虚弱体質だ」



不満そうに呟く。

そんな淳太君に何も言えないあたしは、涙を拭いて口をきゅっと結んだ。





淳太君に何て言うべきだろう。

……どうやって謝るべきだろう。

赤木さんの好意を利用して、赤木さんとご飯を食べに行ってしまったことを。

そして、あたしのせいで殴られたことを。

きっと、淳太君は怒っているだろうな、そう思っていたのだが……



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