いじめっ子には愛の鎖を







「のび華、よく覚えておけ」




あたしの前にはご立腹の淳太君がいた。

腕を組んで般若の顔であたしを見る。

そんな淳太君はやっぱり、あの頃と全然変わっていないのかもしれない。

気まずくて俯くあたしに、淳太君は容赦なく告げる。





「男を三年も待たせた挙句、かける言葉が『無理』か?」



「仕方ないじゃん……」



「俺にこれ以上我慢を強いるのか」



「我慢って……」




あたしは愚かな言葉を吐いていた。





「どうせ淳太君は我慢なんてしてないでしょ?

現地の人を抱いていたんでしょ?

だって、三年前も昼間っから女の人連れ込んで抱いていた」



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