いじめっ子には愛の鎖を









オフィスから離れると、淳太君が手を繋いでくれる。

その大きい手に触れると、胸が甘い音を立てる。

淳太君に手を繋ぎ、身を寄せる。

この幸せを当たり前のものだと思ってはいけない。

あたしたちが幸せになれたのも、小林さんと赤木さんの悲しみや苦しみがあったからだろう。

だけど、この幸せを二度と手放したくないと思った。


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