いじめっ子には愛の鎖を
4. いじめっ子とやり直し
意気消沈して家に帰った。
こんな日は淳太君に会いたくない。
だけど同居の定め、淳太君は必ず帰ってくる。
もしかして小林さんと食事にでも行くのかな、なんて妄想をして沈んでいたあたしだが、最悪の事態は免れたようだ。
淳太君なんかに食事を作るのも癪だ。
だが、その笑顔を想像すると、知らない間に二人分も作ってしまっていて。
「相変わらず美味そうだな」
開口一番、あたしに告げる。
その言葉にキュンとしつつもイラっとする。
淳太君とは話さないといけないことがたくさんある。
まず、あの最悪な初体験の話だ。
続いて、小林さんのこと。
そして最後は……あたしたちは付き合っているのかどうかということ。
もし淳太君が付き合っていないと認識していれば、小林さんに取られる可能性も格段に高くなる。
それは嫌だ……
淳太君があたし以外の人と付き合うなんて、死んでも嫌だ!