好きな人が現れても……
同期の彼
「横山、久し振り!」
合コン会場でもある小洒落たパスタ店の中に入ると、見覚えのある男性が走り寄って来た。
「紺野君!」
背の高い人はまるで子犬のように目の前に来て、ニカッと唇を開く。
相変わらず人懐こい笑顔だな…と見つめ、紺野君も参加者?と聞いた。
「ああ。俺はピンチヒッター。参加する予定だった奴が、急な接待で出られなくなったから。
そういう横山も合コンに参加なんて珍しくないか?酒弱いからって、いっつも拒否ってただろ?」
「うん…そうなんだけど、たまには出てみれば?と誘われて断りきれなくて…」
セッティングされた座席の方にいる杏梨ちゃんを見た。
紺野君は振り返り、ああ、成る程…という感じで小さく首を縦に振った。
「頭数揃えたいから、とか言われたクチか?相変わらず人がいいな」
「ほっといてよ。オフィスでは人付き合いも大事だと思うだけ」
「まあいいよ。折角久し振りに会えたんだから近況でも話そう」
行こう、と先導してくれる彼は同期生。
出会いは一緒に営業部で働いてた頃だ。
合コン会場でもある小洒落たパスタ店の中に入ると、見覚えのある男性が走り寄って来た。
「紺野君!」
背の高い人はまるで子犬のように目の前に来て、ニカッと唇を開く。
相変わらず人懐こい笑顔だな…と見つめ、紺野君も参加者?と聞いた。
「ああ。俺はピンチヒッター。参加する予定だった奴が、急な接待で出られなくなったから。
そういう横山も合コンに参加なんて珍しくないか?酒弱いからって、いっつも拒否ってただろ?」
「うん…そうなんだけど、たまには出てみれば?と誘われて断りきれなくて…」
セッティングされた座席の方にいる杏梨ちゃんを見た。
紺野君は振り返り、ああ、成る程…という感じで小さく首を縦に振った。
「頭数揃えたいから、とか言われたクチか?相変わらず人がいいな」
「ほっといてよ。オフィスでは人付き合いも大事だと思うだけ」
「まあいいよ。折角久し振りに会えたんだから近況でも話そう」
行こう、と先導してくれる彼は同期生。
出会いは一緒に営業部で働いてた頃だ。