好きな人が現れても……
考えても考えても答えなんて同じ。
思いを告げずに忘れる。
忘れることで誰もが泣かなくて済む。
唯一、自分だけが泣くだけで終わるのだ……。
実家で燥ぐ子供達を見てると、自分が凄く罪深い人間のように思えて笑えなかった。
姉には、般若みたいな顔してどうしたの?と聞かれ、ますます愛想のない女になったな…と、父からも嫌味の様な言葉を投げ掛けられた。
実家なんかに帰らなければ良かった。
一人でいると気が滅入りそうだと思ったから帰ったのに、結局、逆効果になってしまってる。
泊まるつもりでいたけど、泊まるのは止めて一人暮らしのマンションに戻った。
溜め息を吐いてベッドが置いてある部屋の床に座り、何気なくスマホを眺めると姉からメッセージが届いていて、その文字を目で追った。
『スイカ、美味しかったよ♪』
愛由が半月型に切ったスイカを大きな口を開けて食べてる。
頬っぺたの回りが赤くなってて、これが二切れ目だともう一言入ってた。
泰晴はスタイを付けてフォークを握りしめてる。
甘い!と嬉しそうに笑う顔を眺め、自分もこんな賑やかな家庭を持ちたいと思った。
思いを告げずに忘れる。
忘れることで誰もが泣かなくて済む。
唯一、自分だけが泣くだけで終わるのだ……。
実家で燥ぐ子供達を見てると、自分が凄く罪深い人間のように思えて笑えなかった。
姉には、般若みたいな顔してどうしたの?と聞かれ、ますます愛想のない女になったな…と、父からも嫌味の様な言葉を投げ掛けられた。
実家なんかに帰らなければ良かった。
一人でいると気が滅入りそうだと思ったから帰ったのに、結局、逆効果になってしまってる。
泊まるつもりでいたけど、泊まるのは止めて一人暮らしのマンションに戻った。
溜め息を吐いてベッドが置いてある部屋の床に座り、何気なくスマホを眺めると姉からメッセージが届いていて、その文字を目で追った。
『スイカ、美味しかったよ♪』
愛由が半月型に切ったスイカを大きな口を開けて食べてる。
頬っぺたの回りが赤くなってて、これが二切れ目だともう一言入ってた。
泰晴はスタイを付けてフォークを握りしめてる。
甘い!と嬉しそうに笑う顔を眺め、自分もこんな賑やかな家庭を持ちたいと思った。