好きな人が現れても……
会場の入り口付近で庶務課の女子は早めに来て待機していた。
テーブル席のクジを用意したからそれを参加者各自に引いてもらう為だ。
幹事の席は各テーブルに確保してある。
料理を取りに行ったり、アルコールを注いで回ったりする為にだ。
皆は自分のお目当の人がいるテーブルに着けなかったら変わろうね、と言い合ってた。
私は課長のいるテーブルに着ければいいな…と、一人でこっそり願っている。
参加者の中に課長の名前を見つけた時は嬉しかった。
今回は必ず参加をして下さい、と先輩が課長に迫ったらしい。
「幹事なんですから」
ぐうの音も出せない強い口調に、分かった…とすんなり了解を得たと言い、先輩はかなり喜んでた。
課長は凄いイケメンではないが、それなりに優しい顔立ちで憧れてる女子も多い。
参加させておけば課長目当てで参加する女子もいるだろうというのが、先輩の狙いだったみたいだ。
「葉月もお願いね」
杏梨ちゃんがいきなりそう言って振り向くから、何が?と聞き返すと、ヤダもう!と肩を叩かれ、紺野君のことよ…と笑う。
テーブル席のクジを用意したからそれを参加者各自に引いてもらう為だ。
幹事の席は各テーブルに確保してある。
料理を取りに行ったり、アルコールを注いで回ったりする為にだ。
皆は自分のお目当の人がいるテーブルに着けなかったら変わろうね、と言い合ってた。
私は課長のいるテーブルに着ければいいな…と、一人でこっそり願っている。
参加者の中に課長の名前を見つけた時は嬉しかった。
今回は必ず参加をして下さい、と先輩が課長に迫ったらしい。
「幹事なんですから」
ぐうの音も出せない強い口調に、分かった…とすんなり了解を得たと言い、先輩はかなり喜んでた。
課長は凄いイケメンではないが、それなりに優しい顔立ちで憧れてる女子も多い。
参加させておけば課長目当てで参加する女子もいるだろうというのが、先輩の狙いだったみたいだ。
「葉月もお願いね」
杏梨ちゃんがいきなりそう言って振り向くから、何が?と聞き返すと、ヤダもう!と肩を叩かれ、紺野君のことよ…と笑う。