いつかまた。【完】




チャイムを鳴らして暫くするとドアが開いた




_____ガチャ





開いたドアから顔を出したのは、綺麗な女の人だった





「どちらさま?」




冷たく放たれた言葉に俺は負けずに答えた





「宝…宝さんいますか?」





俺がそう言うと女はニヤッと笑い答えた






「あんた、宝の彼氏?まだ続いてたんだ〜、あの時は大変だったみたいだけど?」




俺は女が言ってる意味が分からなかった





「あの…なんの話ですか?」





「なーに、忘れちゃった?宝を"孕ませた"事」




俺が宝を…?




有り得ない、俺はあの日しか…




「それで逃げたと思ったのにまだ続いてたなんてビックリだわ。」





女がベラベラと喋っていた時だった…





___パサ




音のする方を向くと、そこには宝が立っていた




あの日以来見る宝は少しやつれてみえた





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