羽をくれた君へ。
私のことが嫌いならこんなご飯作らなきゃいいのに。


なんにも知らないと思ってる。


お母さんもお父さんも。


子どもだと思って甘く見てるんだ。


ははっ。


おかしいなー。


こんな家族じゃなかったのに。


私はソファに座って1人テレビを見る。


この家には今日も私ひとりだけ。


私がいなくてもきっと2人は探さない。


私がいない方が色々と好都合なんだ。


それぞれ好きな人を見つけて、時間もお金を無駄にして。


それが恋だって言うのなら、私は恋なんてしたくない。


ごちゃごちゃ考えていると頭痛が襲ってきた。


私はお風呂に入って、夜ご飯を食べず、明日出かける準備をした。


魁音といることだけが今の私の幸せだ。


明日も会えるそう思っただけでワクワクしてくる。


こんな気持ちになるの久しぶり。


私は魁音の事を考えて眠りについた。

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