羽をくれた君へ。
「魁音の夢も入ってんだからな。魁音の夢は・・・・・・・・お前にしか叶えられないんだぞ?・・・・・・・今も、魁音が好きならお前は早く立ち上がれ。そして、お前が出来ることをやれ。」



「1人じゃ・・・・・無理だよ。」


「何言ってんだ。・・・・・俺達がいるだろ。」


リクさんが微笑んだ。


「俺達だって悲しいよ。でも、魁音は俺達に悲しんでほしいと思うか?いつまでも。・・・・・・ただでさえ、お前には入院してることも言わなかったんだぞ?それはいつまでも悲しませたくないからだろ?お前のためだよ。魁音がやってることは。・・・・・だから次はお前が魁音にしてやる番だ。」



「・・・・私が、魁音に?」


「あぁ。まずは、その声直せよ。騒ぎまくってガサガサだから。」


そう言ってリクさんはペットボトルを渡してくれた。


冷たい水がスッと体に入っていく。


すると美紅さんがタオルを持ってきてくれた。


「雫。・・・・あんたは強くならなきゃいけないよ。・・・・・・・人の夢も叶えるっていうのはそういう覚悟が必要。だから、立ち上がれ。」
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