羽をくれた君へ。
「おぅ。ありがとう。っていうか、雫!!もう春だよー!!春といえば!?」


なんでかテンションが高い魁音。


「春といえば・・・・・・・・・嫌い?」


「え?嫌い?どういうこと?」


「私春嫌いだから。」


そう言うと美紅さんと魁音はポカーンと私を見ていた。


「えっと、あのー、」


「魁音。私に任せな。」


魁音の声を遮って美紅さんが私の前に立つ。


「雫。なんで、春嫌いなの?・・・・・別に嫌いな季節なんて誰にでもあるけど、最近のあんたの顔。顔色悪すぎだよ。・・・・・今日は思ってること、全部私たちに話してみなよ。」


美紅さんはいつもとは違う優しい表情で私に言った。


その表情になぜか安心して、私は静かに話始めた。


「お父さんと、お母さんが変わったのが春だったから。・・・・・・仲のいい家族だったのに。急に変わったの。」


私は少しずつ自分の過去を話した。

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