羽をくれた君へ。
リュックをベッドの下に置いて、私は眠りについた。


心がちょっと軽くなった気がする。


ここから出れるって思っただけで。


きっと今も怒鳴りあっているんだろうなー。


目を閉じるとすぐに寝てしまった。






次の日。


リビングの上にはお母さんからの置き手紙。


どうでも良くてゴミ箱に捨てた。


1人ぼーっとテレビを見て、課題を終わらせる。


テレビの中はクリスマスムードで1色。


みんな幸せそうな顔してる。


羨ましい。


キラキラ輝いてて。


私だけがなんでこんな思いするだろう。


私は7時頃に家を出た。


リュックだけを持って。


どこに行こうとか考えてないから適当に街中に出てみた。


カップルや友達、家族で賑わっている。


私だけが場違いに見える。


ふらふらと歩いているとだんだん寒くなってきて雪が降ってきた。


周りの音はますます大きくなる。


私はヘッドホンを取り出して耳に当てた。



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