羽をくれた君へ。
そう言って立ち上がった智兄。


「やっぱり、智兄にはかなわないや。何でも俺が欲しい答えをくれるんだから。」


「そうか?まぁ、お兄ちゃんだしなー!!それに雫のことはリクにも聞いてたし。」


「そっか。ありがとう、聞いてくれて。俺、もう少し自分で考えてみる。」


「あぁ。そうしろ。んじゃ、俺はリクんとこ行ってくるわー。」


「うん。分かった。」


病室を出ていった智兄。


俺はまたバフっと布団に入ってよこになった。


「・・・・・・・・・俺が、雫に出来ること。か。」


俺はまた眠りについた。


夢の中でも雫は笑っている。





「・・・・・・え?どういう、こと?」


「・・・・・・・・・嘘。なんで、ここにいるの?」


思わぬ出来事が起こったのは入院して2週間たった昼。


トイレに行こうと立ち上がった時、病室のドアが開いた。


そこには花束を持った雫。


なんで、ここにいるの?


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