羽をくれた君へ。
何がすぐ治るだ。


もう死ぬかもしれないのに。


もう、いつ死んでもおかしくないのに。


なのに、まだ期待してる。


俺はまだ生きれるって。


ギターを弾いていたい。


雫の歌に合わせて弾きたい。


久しぶりに俺の心が動いたんだ。


何も考えないでただ死を待っているだけの俺じゃない。


せっかく変われたのに、こんなのって・・・


自分の人生を呪いたいよ。


俺はベッドから出て、スマホを開いた。


ホーム画面に写る、雫の笑顔。


俺のたった1つの生きがい。


俺は、君の約束を守れない。


でも、君のためになにかしたい。


だから・・・・・・・・・俺は君にこれを残したい。


俺は智兄が持ってきた真っ白なノートを開いた。


そこに五線譜を書いて、音符を書いていく。


きっと、智兄は俺がこうするって分かってたのかもしれない。


俺は無我夢中で書いた。


全部は、雫に贈るために。


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