キミとひみつの恋をして

二ノ宮の、こういう時に変にノッたりしない性格、好きだな。

や、そんな人だから好きになったんだけど。

……なんて、こっそりと自分の想いを再確認していたら、うっかり二ノ宮の視線とぶつかってしまった。

しかも、微笑みを添えられて。

思考が恋愛モードだったせいか、頰に熱が集まってしまう。

とっさにスコアシートを挟んだバインダーで頬を隠すと、二ノ宮は不思議そうに首を傾げた。


だ、だめ。

二ノ宮の笑顔は心臓によくない。


このまま目を合わせ続けてたら顔がゆでだこになりそうなので、私は愛想笑いを浮かべてから逃げるように監督の元へと移動したのだった。