キミとひみつの恋をして
secret.14
よく晴れた、少し風の強い日。
朝練の最中、近々、部室に生活指導が入るとの知らせが監督から入った。
そこで、私たちは放課後の練習を早く切り上げて部員全員で掃除をすることに。
そして放課後、練習が終わると20人ほどの部員に囲まれた部長が口を開く。
「それじゃ、さっき分けた通りに部室班と体育館倉庫班に分かれて。怪我のないようによろしく。あ、必要のないものは捨てるようにね」
穏やかな声でテキパキとした指示を出し、部の大掃除がスタート。
私は部室担当だけど、普段から時間がある時には掃除をしていることもあり、倉庫の方も助けに行くようにと部長から言い渡されている。
とりあえず、最初は部室の方から。
というのも、実は部室の方には二ノ宮がいるからだったり。
好きな人の側にいたいという衝動を優先してしまったわけなのだ。
ちなみに、部長や結城、そして三輪君も部室班。
正直、二ノ宮と三輪君が同じ空間にいるとトラブルが起きそうで怖い。
けれど、班分けはくじ引きで決めたので、文句を言っても仕方がないのが現状だ。
何事もありませんようにと祈りつつ、まずは換気のために扉と窓を全開にする。
新鮮な空気が入り込むと、一条部長はみんなにそれぞれのロッカーの中を整頓するように伝えた。
教室で着替えているのでロッカーを借りていない私は、まずはほうきを手にし床を掃くことに。