キミとひみつの恋をして

secret.2



鳥が気持ち良さそうに飛翔する、目の覚めるような青い空の下。

私たちは「よろしくお願いします」と監督にならい頭を下げた。

今日は、来月から大会の地区予選が始まる為、練習試合をしに【秋明高校】に来ている。

実はこの高校は一昨年まで私の兄が通っていた。

さらに言えば、私がバスケ部のマネージャーになろうと思ったきっかけが兄の存在だったり。

秋明アリーナと呼ばれるバスケ部専用の体育館はとても広く、観覧者用の席もある。

そこにはすでに見学の生徒がちらほらと座っているのが見えるけど、ここから確認できる限りみんな秋明の生徒のようだ。

その中の、4、5人でかたまっている女子グループがうちの部員に向かって手を振っている。


「䋝田くーん!」

「かっこいー!」


黄色い声で呼ばれた䋝田先輩が、ニコニコと手を振り返せば、女子のたちは嬉しそうに破顔し興奮していた。

相変わらず、䋝田先輩は他校からも人気があるなと関心していると、別の場所にいる女子グループが「二ノ宮くーん! 頑張ってー!」と、二ノ宮にエールを送ってきて。

二ノ宮が遠慮がちに爽やかかつキュートな笑顔を返せば、女の子たちがキャー!と跳ねて喜んだ。


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