あの空を越えて逢いにいく。
「俺らこれからみんなで総合体育館行くんだけど‥‥壱護たちも来ない?」





桃汰は俺の顔色を伺うように
遠慮がちに言う。


桃汰に限らず‥‥

俺は今まで誘いは片っ端から断ってきた。


万が一気分が悪くなったり動けなくなった時
極力ひとりでいる方が良かったから。


だから桃汰のこんな態度も仕方ない。



むしろ、こんな俺を敬遠せず
誘い続けてくれる桃汰は心底すごいと尊敬する。





「体育館で何すんの?」



いつもとは違う予想外の返事に
桃汰の顔色がパッと明るくなる。



「バドミントンと卓球のコート予約してる!」

「へぇ。杏南それでも良い?」

「はっはい!」





杏南はコクコクと首を縦に振る。


こうして俺らは、
桃汰&その部活メンバーと一緒に遊ぶことになった。

< 53 / 123 >

この作品をシェア

pagetop