あの空を越えて逢いにいく。
「いや~それにしても、大人しそうな杏南ちゃんまでこんなドSキャラだったとは‥‥」
「え?私ですか?」
突然話を降られ、今度は杏南が慌てる。
「見てよ俺こんな打撲だらけ」
杏南の最初のペア男子が、シャツをぺろっとめくると背中が少し赤くなっていた。
「ひゃ!!ほ、本当だ!すすみません!」
「お前そんなん全然打撲じゃねーべ!汚ぇ背中サッサとしまえやー!」
「そーだそーだ!杏南ちゃんこんな奴もっとボコボコにしちゃっていいよー」
男子に囲まれて杏南は真っ赤になりあたふたしつつも、少し楽しそうにしてる。
いつの間にか日も暮れかけている。
「次はいよいよメインイベントだー」
桃汰たちはこのまま夜の河原に向かうらしい。
言い忘れたが‥‥
こいつたちの部活は「心霊現象研究会」
その活動をするらしい。
イケメンなのに、オタクな桃汰。
「良かったら壱護と杏南ちゃんも一緒に」
「いや、いいから」
俺は速攻で断る。