あの空を越えて逢いにいく。
「‥‥逢坂くんとずっと一緒にいれたら、どんなに楽しいかな」
私がポツリと言った言葉に
逢坂くんは少し目を大きくした。
あ、あれ?
すごいこと言ってしまった?
自分の頬が染まっていくのが分かる。
そんな私に逢坂くんも
少し照れくさそうに目線を反らす。
「なに言ってんの」
「ほほ本当ですね‥‥///」
「明日からもいっぱい会えるし」
「は、はい!」
「んじゃ帰る」
繋がれていた手がそっと離れて
逢坂くんは私の頭をポンポンとした。
「おやすみ杏南」
「お、おやすみなさい逢坂くん」
逢坂くんは優しく目を細めると
帰って行った。
私はそんな逢坂くんの背中を
見えなくなるまで見つめていた。