あの空を越えて逢いにいく。
えーと‥‥

つまり逢坂くんが今年進級できる程度に
テスト勉強のお手伝いをすればいいということか。



逢坂くんには普段から
密かにお世話になっている。


恩返しはしたいけれど‥‥







「でも、私なんかに教えられるかどうか‥‥」


「勉強のことか?それならお前、全国模試が5位以内のお前が無理なら全員むりだ!」





いや‥勉強ではなく。


私みたいな人付き合いが出来ない人間が

逢坂くんみたいな近寄りがたい人と
うまく付き合えるのかという意味で…




だけど、先生の声が、視線が
あまりにも熱いので

私は頷くしかなくなる。




「‥じゃあ‥私で良ければ」


「本当か?!さすが白雪!ありがとう!ありがとう!」







気がつけば
先生は私の両手を握りしめていた。











さて‥‥

引き受けたものの、どうしよう。







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