あの空を越えて逢いにいく。
‥‥どうしたのかな?


和やかだった逢坂くんの雰囲気が
あまりにも変わってしまい少し焦ってしまう。





「だ、大丈夫ですか?」

「ん?あぁなんでもねー」





逢坂くんは鳴り続ける着信を消すと
スマホをポケットにしまう。







‥‥いいのかな?

電話に出なくても。




そういえば前にも同じような事があった。
 

初めて一緒に海に行った時‥‥

あの時も逢坂くんは、誰かからの電話に
不機嫌になり罵声を浴びせていた。




だけど、それ以上のことを
聞ける雰囲気ではなく。
  





「んじゃ服みに行くか」




気付くと逢坂くんはもう元の雰囲気に戻って
私の肩をポンとすると歩き出す。



「は、はい!」



私はただ、そんな逢坂くんのあとを
追うしか出来なかった。




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