「強がってんだよ…気づけバカっ。」


「じゃあ何でっ!!!」



突然響き渡る楠木くんの声


「何でもっと‥、、」


言い掛けたままで止まる言葉は
今度は優しく吐き出された。



「必死になってくんないの?」



唇を噛みしめて、下を向く楠木くん


「俺が嫌なんだっ、、」


嫌っ?、、


「綾瀬さんが傷つくの
俺が嫌だから… 」



力強い楠木くんの言葉は
私の心に素直に入ってくる



「ほんと、綾瀬さんの事になると
俺、おかしくなりそう…」


楠木くんの一言ひとことが
どうしても、頭から離れない。


好きだから、、


楠木くんが、好きだから。
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