「強がってんだよ…気づけバカっ。」


ーーー ガチャッ ーーー


屋上の古びたドアノブに手を掛けて
弱々しく押した

誰もいないここは、、
私を受け入れてくれる


屋上に足を踏み入れた


風はいつもより優しく私にまとわりついて
惨めさを倍増させる、、


フェンスに近寄る


きっと、今すぐにここから
飛び降りてしまえたなら、、

楽なんだろうな‥。

そんな考えが頭をよぎる。


フェンスに手を掛けて、
わずかに残った力で体を持ち上げた

迷いもなくこれたフェンスの向こう側


ここから、飛び降りれば、、、



消えられる‥



今なら飛べる、、、迷いなく、、


私が何をするべきなのか
さっき、確信できたから、、


この世界から消えてあげる‥




そっと目を瞑った‥










「っ、、、綾瀬さん!!!」
< 69 / 129 >

この作品をシェア

pagetop