「強がってんだよ…気づけバカっ。」

〜 優side 〜


正直、びっくりした。

委員会での楠木くんの質問

「なんで、ひきうけたの？」



まるで、ほんとは体育委員なんてやりたくなかったって楠木くんにバレてるみたいで、、


今日の総合、委員会決め。

私はなかなか、どの委員にも立候補できないでいた。

なにより、立候補とか
そーゆーの、1番苦手で、、

それに、何にも仕事のなさそーで、楽な委員会は全部、もうすでに取られてる。


あぁ、いーなー。

出来る事なら変わってほしい。
けど。そんな事、出来るはずもない。


私に、そんな勇気も権利もないや。


そんな事、考えながら
ぼーっとする。


そろそろ、総合が終わる時間になった。


「ねぇ、綾瀬さんだっけ？
ごめんねー なんかー、
どの委員会にも立候補してくれないから、
あと決まってないの
綾瀬さんだけになっちゃったのー！！
それでね？あとー、余ってんの
体育委員会だけなんだけど、いいよね？」


あっ、そっか。

決まってないの私だけか、、


体育委員かぁ、去年は友達が押し付けられてて。すごい大変だったって聞いたな。

できるなら。

他がいいな、、なんて、、だめ。


そんな高望みしちゃいけないんだ。
だって、私がひきうければ丸くおさまる。


それに、私にはぴったりだよね。
こーゆーの。

大変なら尚更、





私にぴったり…



そう思ったからひきうけた。

けど、そんなこと楠木くんに言ったら
ただのいい子ちゃんみたいで、

優等生みたいで、



そんなの。私には似合わない。



だから、




体育委員が楽しそーなんて、思ってもない嘘をついた。


「そっか。でも体育委員、
大変なこと多いし、
なんかあったら声かけてよ」

こんな優しい言葉をかけてもらえたのは
いつぶりだろ…


楠木くんって、優しい。



でもきっと、それは

私がクラスで浮いてて可哀想だから


みじめなんだよね。私が、、