「強がってんだよ…気づけバカっ。」
『あっ、もしかして、
ふたりとも知り合いだった?』
「‥、、同じクラスで、、」
友達なんて、言う勇気はなかった‥
『あ~、そうなの!!! よかった〜!!
じゃあ湊、優ちゃんにちゃんと
お仕事教えてあげてね!!』
「えっ?、あ、うん。」
『じゃあ、私は呼ばれてるから行くね!!
ごめんね〜 優ちゃん、、
明日からよろしくね!!』
「はっ、、はい!!」
そう言うと駆け足で行ってしまう‥
楠木くんとふたりだけの空間
学校以外でのこれはなんか少し気まずくて、
何か話したほうがいいのかな?、。
とりあえず、沈黙は避けたかった。
「あの〜、このお店って、、」
「あ~、うん。俺の家だよ、、
自営業でさっ、手伝ってるんだ。」
なんて、少し恥ずかしそうな楠木くん。
「そ~なんだ!、全然知らなかった〜」
そう言って楠木くんを見上げると
なんだか真剣な表情で、、
「綾瀬さん、何でバイトするの?」
そう聞かれた。
「ちょっと欲しいものがあって、、
それ買うためにね、働きたいんだっ。」
「ホントに?‥」
「っ、、え?、、」
「ほんとにそれだけ??、、
生活費とかさっ、困ってるんじゃない?」
楠木くんには敵わない。
なんでバレちゃうんだろ、、
「っ、、ホントだよ、、大丈夫。」
そう言うと、楠木くんの瞳が
心配そうに揺れて
「ずっと気になってたんだけどさっ、
あれから1週間経ったけど、、
お母さんとの事、大丈夫??‥」
「えっ?、、あ、うん。
全然大丈夫!!、お母さん優しいから。
ありがとう。心配してくれて、、」
楠木くん。
気にかけてくれてたんだ、、
心配してくれてた。
ありがとうーーーー。
「そっか‥大丈夫じゃないんだ。」
「えっ?!!‥」
「そういう、綾瀬さんのから元気
俺には通用しないよ?」