「強がってんだよ…気づけバカっ。」


「ただいま〜 」


お風呂から戻ってきた楠木くんは
いつもより男らしくて、見惚れてしまう。


「おっ、おかえり〜 」


とっさに、ケータイを背中に隠した。


「ん?、、な〜に焦ってんのー?ww」


少しいたずらっぽく笑う楠木くん。


「えっ?何でもないよぉ〜」

楠木くんは、そう言う私をじろじろ見て‥


「ふ〜んw 余計気になる。」

「っ、なっ!!!!」


やっぱり楠木くんには敵わない。
そう、しみじみ思う。


「ごめんごめん〜」


そう笑いながら頭を撫でてくれる楠木くん
不覚にもキュンとしてしまう。


あっ、そうだ、、

楠木くんなら、知ってたりするのかな


「あ、あのさっ、楠木くん。」

「ん〜?」

「こうくんの事、何か知ってたりする?」


少しの間、沈黙が続いた。


「なんでー?」


やっと、楠木くんが言葉を口にした。


「こうくん、今、遠くにいるって言ってた。
なんか、ちょっと心配なんだ。」


「そっか‥、遠く、か。」


少し考え込む様子の楠木くんは
それだけ呟いた。
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