渇愛の契り~絶対王と囚われの花嫁~



「やっと……やっと手に入った!」

「あっ……ふふっ、ガイアス様ったら……」


無邪気に喜ぶガイアスに、カルデアは心から笑った。
そんなカルデアの笑顔に、ガイアスはまた愛しさが増すのを感じていた。


「ガイアス……だ」

「え……?」


寝台の上で横になりながら、ガイアスとカルデアは見つめ合う。


「俺をガイアスと呼べ、それから敬語も取れ」

「そ、それは……」

「思いも通じあった、これから夫婦になるというのに、そのままでは余所余所しいだろ」


(それは、確かにそうだけれど……かなり、ハードルが高いわ)

カルデアが困り果てていると、ガイアスは不意にニヤリと笑って、ガイアスの顎に手をかける。


「あっ……」

「俺の言う通りに出来ないのなら、このまま永遠に口付けて、骨抜きの刑に処す」

「え……んっ!」


ガイアスは楽しげにカルデアの唇を奪い、からかう様に時々その舌で舐めた。

その度にビクンッと震える、カルデアの反応さえ楽しむように。


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