渇愛の契り~絶対王と囚われの花嫁~
「あなたの事は……怖くないわ」
「当たり前だ、俺はお前を傷つけるのではなく、隅々まで愛するのだから」
もう一度目を開ければ、熱を孕んだガイアスの瞳が見下ろしている。
まるで、百獣の王に捕えられた小動物のように、カルデアは屈服させられる。
それを、カルデアは喜んで受けるのだ。
「お前の肌は、本当に、降り積もる雪のように白いな」
「んんっ……」
触れるガイアスの唇が、体のあちこちにビスカの花を散らす。
「お前を一目見た時から、俺の王妃にすると決めていた。ようやく、心も体も手に入れたのだ……」
ガイアスに欲情的に求められるカルデアは、息も途切れ途切れに、その首に腕を回す。
「あなたと幾度、夜を重ねても、私は飽きる事なく、懲りる事なく、あなたに……恋をするのでしょうね」
「っ……煽るな、すぐに果ててしまう」
「え、と……それは困りました」
カルデアは顔を真っ赤にして、ガイアスから視線を逸らした。
そんなカルデアの顎を掴んで前を向かせると、ガイアスは奪うように激しく唇を求める。