書留た頃に又逢いましょう。
1章

1節


泉side
「じゃぁね〜!」
『うん、また明日!』
友人と別れて、自分の家を目指す。

…今日の講義はまぁまぁ面白かったな。
昔の本の話とかたくさん聞けたし。

今の日本では本を読めない。
そりゃメールとかはあるけど、参考書とメールぐらい…かな。文字を無言で追ったりするのは。
いつからか日本は理由もないまま本の発刊、執筆を禁止。
図書館や書店は錆びれて放置されたって今日習った。
本を読まなくなって、国語は必須教科から選択科目―つまり、やるもやらないも自由な科目になった。
それでも私は国語教師を目指している。

『あれっ…………こんなお店…あったっけ?』
思わず足を止めた。
茶色いレンガに蔦で飾られた正方形の窓。
窓の内側には小さな植木鉢と熊のぬいぐるみ。
かわいいお店だなって思った。



『ちょっとだけ…。』
お腹も空いているし、軽食も。と思いながら扉を開いた。

< 2 / 2 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop