キミとの記憶を失って、また過ちを犯しても。
夢を見た。草原の中でたった一人で泣いてる夢。
そしたらみこみたいな小さな手がにょきにょきと出て来たの。
次はおばあちゃんの手がにょきにょきと出て来たの。
私はどっちも選べなかった。だって二人とも大好きなんだもの。
無理矢理夢の中のみこに引っ張られた。
そしたら私の体にまばゆい光が包み込む。
次の瞬間、意識を失った。
『あこは夢の中に行くのよ。あの世へまだまだ早いから。』
私には感じていた。夢を覚ますには決意が必要だって。
それまでまたこの夢の中で過ごせると。
また皆を泣かせるね。ごめんなさい。もう少し寝かせて下さい。
徐々に声が聞こえてきた。
「お姉ちゃん。お姉ちゃん。また来てくれたんだね。嬉しいよ。」
「あ!こ!お!き!ろ!」
また耳鳴りがするよー。全く困ったもんだ。仕方なく起き上がる。
「ん。んー!あさー?」何かお子ちゃま見たい(笑)
「また来てくれたんだね!でもお姉ちゃんは望んで無いみたいだよ?」
「え?」どういう事だろう?私が望んで無いって
「心の奥底に戻りたいって言う気持ちがあるみたい」
「そんなんじゃ、ここに来ても意味ないよ。またね。お姉ちゃん」
「待って!私まだここに居たい!」
「フフ。お姉ちゃん、赤ちゃん見たい。良いよ。寂しくなるまでここに居て。」
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